2015/01/21

 俺、死にたもうことなかれ。缶コーヒー飲んでて、缶が空になったからそれを灰皿にして使ってたんだけど、それをうっかり飲んでしまったわ。

 サラサラサーッて灰とか吸い殻が落ちてきてさ、もう俺の体の中はパニックよ。「あれ!? コーヒーちゃうんか!?」って舌から小腸までカタストロフィ。だけど俺の体はアホだから、少しばかりの灰を食道に受け入れてしまったわけよ。「お前コーヒーちゃうやん! まぁええわ! 通ってええで!」って。その瞬間吐いたわ。ロッテリアの絶品チーズバーガーがバブルスライムみたいになって出てきた。

 そんでトイレに直行して、ずっとゲボ吐いてた。口の中は酸っぱいし、体の中は相変わらずパニックだしもう大変。食道が「色々考えたけどやっぱお前通っちゃアカンわ!! 出てけアホンダラァ!!」って暴れてるの。アホはお前だ。最初から通すな。
 全身のカロリー蓄積数が負の数に達する勢いで吐き続けて、「あ、俺死ぬかもしれない」と思ったね。当たり前だよね。タバコってそのまま食ったら致死量らしいよ。ウルトラ怪獣の必殺技のごとく口からビームを出し続けていた俺はもう胃の中も空っぽになって気分が悪くなり、倒れこむようにソファに寝っ転がりましたわ。
 そしたら鳴るのな。腹の虫が、グゥって。食道と胃が「さっきはビックリしたな!! 出したらアカンもんも出したから腹ペコやわ!! なんか食わしてや!!」とか言ってるんですわ。殺すぞ。誰のせいでこうなったと思ってやがる。だけどその空腹感は俺自身の生存欲求に直結したものだから、食べなければ、俺が飢えて死んでしまう。俺はカップラーメンにお湯を入れた。このアホな体と、棺桶の中まで生きていく。俺、死にたもうことなかれ。